内容説明
生誕100年を期に太宰の世界に深く浸りたい人に贈る。秘蔵のフォト満載のビジュアル・アンソロジー。
目次
太宰治の世界(虚構の彷徨 作品・対談;無垢なる季節 インタビュー;デカダンスの光芒 太宰追想;太宰治を語る)
坂口安吾の世界(あちらこちら命がけ 作品・対談;戯作者の素顔 インタビュー;淪落の光景 安吾追想;坂口安吾を語る)
無頼の流儀(無頼派座談会;織田作を悼む;小説 「幻想酒場“ルパン・ペルデュ”」(野坂昭如))
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
でろり~ん
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お、懐かしい、という思いで衝動買いした。初版は1998年だから18年前ってことか。やっぱりね、どうしようもないことだけれど、時代は変わってしまったなあと思う。彼らは敗戦という経験をして、自分も含めた国という規模のアイデンティティを再構築しなければ生きていけない世代だといえるのだと思うが、この平成の世の中では、あまりに理屈ばかりに感じられる。野坂昭如の短編、安吾の阿部定との対談が初見で、とても良い読み物だった。野坂も、渋沢も、津島佑子も死んでしまった。執筆者で生きている人は居るのか。大判の写真が救いだった。2016/05/13